TV会見・記者会見

政調会長会見録

平成28年10月6日(木)
16:00 ~
於:党本部記者会見場

【冒頭発言】

 今日の政審では、給与関連の法案7件、日米のACSA、パリ協定について審議し、了承しました。私からは以上です。

 

 

【質問】

 朝日新聞の藤原と申します。税制改正について。今日の一部報道で、夫婦控除ではなく、配偶者控除を存続させた上で、年収制限を緩和させる方式にするという方針を政府・与党が示したという点について、与党内の検討状況と合わせてお願いします。

 

【回答】

 税調でスケジュールは決まっているので、それに沿ってやっていくということになると思います。働き方に中立的な税制を作っていくことは、「働き方改革」の大きなテーマの一つです。ここで、最初の壁と言われているのが、パート労働者のいわゆる「103万円の壁」。これを除去する税制改正ということであり、税調の議論を経て、年末には結論を得たいと思っています。
 現在の配偶者控除は、企業の現場でも、もっと働きたいのに年末になるとこの壁によって、パートの人たちが時間調整に入る。一方、スーパーの方でも、せっかく慣れているパートの方に来てもらえない、新しい人を探さなければならないという問題が起こっているわけです。
 この問題を解決するために、現在の配偶者控除は103万円から控除が減る仕組みになっているわけですが、これをパート収入の上限のない夫婦控除に移行していくといった対応が必要だと考えています。与党内でも、これから調整を行っていきたいと思っています。大切なことは、「誰もが働きたければ、もっと働ける」ように103万円の壁を早期かつ実質的に取り払っていくことだと考えています。

 

 

 

【質問】

 政調会長の考えとしては、前回のインタビューでも夫婦控除の導入ということでした。現時点でも、女性の働き方、社会進出を後押しする意味では、夫婦控除がより適切な対応だとお考えでしょうか。

 

【回答】

 白地に制度を作るという観点から言えば、呼び方は別にしても、これまで夫婦控除という形で議論されてきた制度が適切だと、私は思っています。
 しかし、いま現実に103万円の壁に直面している方がいらっしゃるわけです。おそらく、ご主人が300万円の収入で、それを助けるためにパートで働いていらっしゃるという方の収入は、それほど圧倒的に大きな額ではないと思っています。先ほど申し上げた通り、早期かつ実質的に撤廃をするということも一つの案だと思っています。

 

 

 

【質問】

 日経新聞の田島です。直接政調のテーマでないですが、天皇陛下の生前退位についてお尋ねします。今日の参院予算委員会で、総理が「一定の段階で与野党を交えた議論を考えている」という発言をしました。この問題に関しては、民進党の野田幹事長が、政府が検討している特例法ではなく皇室典範を改正する案というのを示しているが、そういった現状を考えた時に、与野党で合意することが果たして可能なのか。政調会長のご所見をお願いします。

 

【回答】

 与野党の合意の前に、いま政府の方で有識者会議を設置し、検討を進めるということになっています。まずは、この有識者会議で静かに議論を進めてもらうことが適切だと思っています。一定の段階で与野党を交えて議論を行うということも出てくるかも知れませんが、当面、自民党としては有識者会議の議論を見守りたいと思っています。

 

 

 

【質問】

 政調会長ご自身としては、今の天皇陛下に限る特例法と恒久的な制度化とどちらが適切だとお考えでしょうか。

 

【回答】

 いま申し上げたように、まずは有識者会議での議論を見守りたいと思っています。私個人としても。

 

 

 

【質問】

 朝日新聞の藤原です。パリ協定について。京都議定書以来、国際的な枠組みが動くことになりましたが、この発効について政調会長としての受け止めを。

 

【回答】

 こういった新しい枠組みが作られたということについては、歓迎したいと思っています。京都議定書以上の多くの加盟国が参加をして、まさに地球温暖化という世界的な問題について対応する機運が盛り上がってきたわけです。わが国としても、このパリ協定を早急に承認をして、その一員としてしっかり役割を果たしていきたいと思っています。

 

 

 

【質問】

 加えてなのですが、山本環境大臣が初回の会合に締約国として参加できない見通しを語られました。オブザーバーとしては参加できますが、初回に参加できないことによって、国際的な日本の発信力や国際的なプレゼンスに対する影響についてはどのようにお考えでしょうか。

 

【回答】

 今回予定されている会合は、パリ協定だけではなく、大きな枠組みの会合です。それには当然、山本環境大臣が出席する。そして、おそらくその段階には、日本として国内手続きが終わっているという形です。形はオブザーバ-であるにしろ、日本としての意思が表明できる形で参加できるよう国内手続きを進めてまいりたいと思っています。

 

 

 

【質問】

 北海道新聞の幸坂です。衆議院選挙についてお尋ねをしたい。党内で、来年1月の早期解散を求める意見の方もいらっしゃると思います。例えば、下村幹事長代行をはじめ、来年の区割り審の結論が出る前に、やった方がいいのではないかという意見の方がいらっしゃいますが、党役員の一人としてどのようにお考えでしょうか。

 

【回答】

 まず、この区割りの見直しの関係で、総理の解散権が縛られることはないと考えています。その上で、解散については、総理の専権事項でありまして、どのようなテーマでいつ国民に信を問うか、総理が適切なタイミングを判断されると考えています。

 

 

 

【質問】

 IR法案について。先日、超党派のIR議連が法案の今国会成立を目指す方針を確認しました。あらためてこの法案の意義、今国会での成立の必要性について政調会長のお考えをお聞きしたいと思います。

 

【回答】

 IRの実現、これは訪日外国人観光客がいま2000万人に達する、そして2020年には4000万人という高い目標を掲げ、それに向けて、今回の補正も含め、様々な予算措置等を国も取っているところです。このIRは、観光の振興ひいては日本の経済成長に資するものだと考えています。
 いま議論されているのは、基本法であり、この後に実施法が成立しなければIRは実現できないわけです。いま申し上げたIRの効果や、いくつかの懸念について対応をしっかり進めるということを前提に、与党内協議も含めてプロセスをぜひ前に進めたいと思っています。

 

 

 

【質問】

 与党内協議というお話があったが、連立を組んでいる公明党はかねてからこの法案に慎重な姿勢を示していますが、どのように公明党の理解を求めていくのでしょうか。

 

【回答】

 いま申し上げたように、IRの効果がどうであるか、そして、ギャンブル依存などへの懸念を持たれている方もいらっしゃると思う。そういったことにどういう対応をするかということも含めて、議論をしていくということです。いずれにしても、実施法ができないとIRは実現できません。そこまでの間に、そうした問題をクリアにしていく必要があると思っています。

 

 

 

【質問】

 北國新聞の宮本です。北陸新幹線の敦賀以西ルートについてお伺いします。今後、与党内で政調会長を中心に議論を進めていくと思うが、沿線自治体からは与党の決定を年内に決めてほしいという要望があるのですが、この点に関して政調会長はどのようにお考えか。それから、三本のルートがあると思いますが、国交省の方で調査を進めていて、その結果が出たら沿線自治体から改めて意見を聴く考えはあるのかどうかも教えてください。

 

【回答】

 まずは国交省の調査結果、おそらく早ければ今月中にも出ると思います。それを踏まえて、与党のPTで議論をして、ルートを決めるという作業に入っていくと思います。その過程で、どういう議論が必要かということは今後考えたいのですが、「機は熟してきている」と私は基本的に思っています。調査結果を受けた上で、党内・与党内の議論が進んだ場合は、適切に判断していきたいと思っています。

 

 

 

【質問】

 政調会長が冒頭におっしゃった夫婦控除についてお伺いします。「早期かつ実質的に撤廃をするということも一つの案」とおっしゃったが、これは報道でも出ているが、いまの103万円を150万円くらいにするという意味合いでおっしゃったのでしょうか。

 

【回答】

 「大切なのは早期かつ実質的に撤廃することである」と申し上げました。

 

 

 

【質問】

 そうすると、103万円を上に上げるということではなく、いまの配偶者控除そのものを撤廃するということでしょうか。

 

【回答】

 それも含めて、白地に描いた場合にどういう制度が望ましいか、適切なものについて、先ほど私の考えを申し上げました。その上で、最優先なのは、「早期かつ実質的に撤廃する」ことだと考えています。

 

 

 

【質問】

 東京新聞の大杉です。関連ですが、一部に税負担が出てくるので、それで世論の反発が起きていると説明する人もいるのですが、一部の税負担についてはどのようにお考えでしょうか。

 

【回答】

 まだ具体的な制度設計に入っているわけではないので、税負担が増えるかどうかも含めて、働き方改革という観点からの私なりの基本的な見解については先日も申し述べたところです。具体的な制度設計等は、当然、税調でしてもらいます。その上で、特命委員会では、そこで出た結論を尊重しながら、できればそれをカセットにするような形で持っていきたいと思っています。特命委員会で、そういった税負担がどうなるということを詳細に議論する予定はありません。