活動報告

ヨルダン訪問・G7外相会談

  


  



ヨルダンを訪問しています。多くのシリア難民を受け入れ、中東和平で重要な役割を果たすヨルダンは、中東の平和と安定の要です。由緒あるヨルダン・ハシミテ王家は、エルサレムのイスラムとキリスト教の聖地の「守護者」としての役割を担ってきました。聖地の「守護者」となったいきさつには諸説ありますが、1924年、ムスリム最高評議会がフセイン・ビン・アリ(メッカ宗主、現国王の高祖父の父)の元を訪れた際、アル・アクサー・モスクが危機に瀕しているとの訴えを受けてモスクの修復に貢献し、多くの人々から賞賛されたことに遡ると言われています。

ヨルダンと言えば、映画にもなった『アラビアのロレンス』が有名です。現国王アブドッラー2世の高祖父であるメッカ太守シャリーフ・フセインの息子アブドッラーは、イギリス陸軍将校のトマス・エドワード・ロレンスの支援を受け、オスマン帝国からのアラブ人の独立を目指して反乱を起こしました。そして、1921年にトランスヨルダン王国を建国し、今年でちょうど100周年を迎えます。

建国以来、日本とヨルダンは固い絆で結ばれています。東日本大震災の際には、ヨルダンの医療支援チームが福島県に派遣され、コロナ禍においても、ヨルダンは日本に対していち早くマスクや医療物資を提供してくれました。逆に、日本からヨルダンに対しては、コロナ対策の医療支援や雇用創出を促す職業訓練等を支援するなど、お互いに支え合っています。まさに「困った時の友こそ真の友」です。

ヨルダンには紀元前1世紀から建設が始まった世界遺産、ペトラ遺跡がありますが、『アラビアのロレンス』とは別に、ここは『インディ・ジョーンズ』の舞台になっています。そして、ここにも日本の無償資金協力でペトラ博物館(2018年完成)が建っています。また、地中海の10倍の塩分濃度を持つ死海(実際は海ではなく湖でそのミネラル成分を使った石けんや化粧品が人気)にも、湖を見下ろす丘に日本の円借款で「死海パノラマ」が建設され、人気スポットになっています。

ファイサル王子表敬の後、サファディ外相と会談し、中東情勢等について議論し、日本がヨルダンの取組を支え、地域の平和と安定に貢献していく旨を強調しました。伝統的な友好関係を基に、二国間、そして国際場裡での協力を一層深めていきます。

一連のヨルダン訪問日程のあと、アフガニスタン情勢についてG7外相会談(オンライン)を行いました。外相会談では、出国を希望する人々の安全な退避が最も重要な喫緊の課題であること、人道危機の回避に手を尽くすべきであり、アフガニスタン国内における人道支援機関の要員の安全、活動の自由の確保が重要であること、地域の安定やテロ対策の観点からも近隣諸国を含む幅広い国々と連携していくことが重要であることなどを指摘し、G7での緊密な連携を確認しました。